<葬儀式を迎えるまで>
末期の水(まつごのみず) |
臨終が近い人の唇を濡らしてあげることです。 箸の先に脱脂綿を白い糸でしばり、小さい器に入れた水を含ませて、 血縁の濃い人から順に行います。
仏様が亡くなる前に、鬼神が八種浄水(お水)を捧げたとする故事に基づいて 今に伝わるお別れの儀式です。
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湯灌(ゆかん) |
お身体を清めてあげることです。 身体を拭き、髪を整え、髭剃り、化粧で仏になるために身だしなみを整えます。
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死装束(しにしょうぞく) |
経帷子(きょうかたびら)を左前にして着せてあげることです。 経帷子は、白木綿にお経を記した衣のことで、
納棺する時にはさらに、足袋、 わらじ、六文銭などを用意し、僧侶の旅支度を模します。
衣にお経を記せば、直に浄土で生まれると説くお経に基づいています。 その旅立ちの姿が死装束なのです。
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北枕(きたまくら) |
頭を北に向けて寝かせてあげることです。お顔には白布をかけ、両手は合掌させて数珠を持たせてあげます。
さらに魔除けとして布団の上に守り刀(カミソリ等)を 置きます。
仏様が亡くなる時に、頭を北にしたという故事に基づいています。 また、守り刀は武士の枕もとに刀を置いた名残りです。
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枕飾り(まくらかざり) |
枕元に、お盆または白い布をかけた小机を用意し、一本の灯明(ロウソク)、一本のしきみ(花)、一本の線香、一杯の浄水、一本の箸を立てた一膳の飯を お供えします。
一本の灯明は、自分の光、仏法の光が一つになることを意味し、 仏として誕生を待つ姿を表しています。
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枕経(まくらぎょう) |
枕元で、お経をお唱えしてあげることです。
仏様の説かれた「お経」と「戒」は汝(あなた)を護るという教えに基づいてます。
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納棺(のうかん) |
お身体を棺に納めてあげることです。ご血脈や、納経帳などがあれば、一緒にお納め致します。
葬儀後に見つかる場合が多いので、お仏壇の中を探しておくとよいでしょう。
仏様も亡くなられた後、棺に納められました。
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通夜(つや) |
葬儀式の前夜に、お経をお唱えしてあげることです。さらに最後の一晩、夜を通して過ごすことでもあります。線香やロウソクの火を絶やさないように心がけます。
仏様が亡くなられた時、残された弟子達が一晩中議論したという故事に由来します。
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